上司へメールするときの注意点
件名だけでおよその内容がわかるようにする
上司へメールを送る際に、まず注意したいのが「件名」です。
マネジメントスタッフには、毎日たくさんのメールが届きますから、可能なだけ効率的にメールの処理をしたいと、多くの上司は考えているものです。
そんな上司に、たとえば「ご報告」という件名のメールを送ったとしたらどうと思います。
何の報告かわかりませんから、もし複数のメールが届いているとき、あとまわしにされることが少なくありません。
そのまま、仕事の忙しさに紛れて、チェックされないままになってしまうリスクさえあります。
それを避けるためには、可能なだけ件名を具体的にし、件名だけでおよその内容がわかるようにする必要があります。
例をあげておきます。
「ご報告」○○社との××の契約の件
件名の後に自分自身の名前を添えることもお忘れなく。
要件から始め、最初に結論を書く
メール本文についての注意点は、まず要件から始め、内容については結論を先に明示するということです。
先ほどの件名の例のときなら、「○○社との××の件について報告いたします」という要件を述べた上で、「××の契約が無事成立しました」というように結論を書きます。
そのあとで、契約成立に至る経緯や、付帯条件などを補足的に説明するのです。
こうしておけば、忙しい上司に短時間で内容を伝えることが可能です。
また、トラブル処理などを報告であれば、「処理できたかできなかったか」から始めましょう。
上司はそこが一番知りたいことなのでです。
つまり、「上司が一番知りたいことは何か」を考え、伝える順番を決めるようにするのです。
箇条書きなどを活用し、見やすい文面にする
短時間で正確にメールの内容を伝えるためには、「見た目」も大事です。
良くないのは、だらだら長文を続けること。
これでは、見た目で読む気がなくなってしまいます。
可能なだけ簡潔な文章にすることは言うまでもありませんが、より見た目をすっきりさせるためには、箇条書きなどでポイントを際立たせるのが効果的です。
たとえば、会議のお知らせをするときは、「何の会議か」「日時」「場所」「参加者」というように分け、「・」などを前につけるといいと思います。
報告などでも、要点を整理すると見やすくなります。
「要点は3つあります」と先に述べておいて、そのあと「・」で3つのポイントを整理すると、見やすいと思います。
基本的な丁寧な言葉使いを心掛ける
例をあげると、メールを送るようにと指示された取引結果等、仕事に関する用件であっても、事務的な言葉使いは避け、まずは挨拶から始めましょう。
一番使いやすい冒頭は、「お疲れ様です。」で良いと思います。
よく「ご苦労様です」という挨拶を使う人がいますが、この言葉は、目上からの言葉であるということを知っている人も多いはずですよね。
ちょっとしたことですが、自分自身のことは謙譲語、上司のことは尊敬語を使うと良いですね。
丁寧な印象があります。
ただし、労働作業が主な現場で、多少乱暴な言葉が飛び交っているような時短時短の仕事内容の職場では、そのようなメールの書き方では浮いてしまうし、逆に「お高く留まっている」と、思われるかもしれませんから、職場の上司の雰囲気や、会話の中でのやり取りで、言葉使いに関してのそのあたりは察していきましょう。
気さくな上司でしたら、つんけんした文面でなければ、あとは気にしない、というお父さん的存在のひともいるかもしれませんね。
ある程度距離を考えて、絵文字を入れない
上司がいくら親切でいい人だなと思っても、あまり距離を縮めるのは、「なれなれしい」と言う印象を持つような人もいると思います。
役職や学歴のある人、理詰めのタイプの上司はそのような方もいて、こちら側からもとっつきにくさを感じることもありそうです。
逆に、自分自身自身にコンプレックスを持っているタイプも、なめられていると感じやすいかもしれません。
そういう相手には、いやな気持ちにさせる前に、無難なメールとして、なれなれしい雰囲気のメールはやめましょう。
絵文字や、感嘆符(びっくりマーク)も、使わない方が良いかもしれませんね。
また、気のいい人でもあまり距離を縮めて絵文字を頻繁に使うようになると、相手に期待を持たせて、不倫関係にもなりやすいかもしれませんね。
あまり私情を入れないようにする
上司へのメールなので、仕事内容は簡潔にまとめて記入しましょう。
向こうも仕事で立て込んでいるかもしれませんから、余分な自分自身のおしゃべりのような内容は避けましょう。
ウエットにとんだタイプで、冗談を言うのが好きな上司は、けっこういると思いますが、忙しい時のメールでは、仕事中に和む程度の冗談に留まらせておきましょう。
つい気をゆるませて、自分自身自身の話に脱線しないように気を付けましょう。
もちろん、職場の上司なので、仕事内容や、職場の人間関係の相談をしたくなることもあるはずです。
そのようなときは、メールでは告げず、会う機会が先のようでしたら、「相談したいのですが…」と前置きをし、アポを取る程度にしましょう。
急を要するものなら、簡潔にまとめられるように心がけましょう。
顔文字を使ってのメールはNG
どんなに気さくな上司でも、あくまで上司なので仕事があっての関係です。
いつもはおちゃらけているから、とか若い物が好きなので、とかどんな理由があろうと、顔文字はNGです。
まずメールなので文書として残ってしまいます。
そして顔文字を使うということは友達へのメールと同じなので、上司を上の人ではなく同等と思っているのだ、とアピールしているようなものです。
仮に上司の方から顔文字満載のメールが来たとしても、1回はきちんと返しましょう。
とにかく上司なのだと認識をしているアピールをきちんとしましょう。
用件を簡潔にきちんと伝える
前置きばかりが長くなってしまうメールは、一見では用件がわかりません。
酷いメールだと、散々要らない内容ばかりで一番最後まで用件が出てこないときがあります。
結局気を使って丁寧にしたつもりでも、上司には読みにくく、読む事が手間になってしまい悪印象を持たれてしまいます。
まず用件をきちんと最初に伝えるメールを作りましょう。
かといって冒頭の挨拶も無しに、用件だけを伝えるメールも非常識として捉えられます。
必ず挨拶と、いつもお世話になっているという内容から入ることが大事です。
あらかじめ定型文で登録しておくと手間もなくて楽です。
件名をちゃんとと記入する
件名を見て、何の件なのかを直ぐに分かるように送るのも大事です。
上司が件名でメールを優先するかの目安にもなりますし、件名で内容が直ぐにわかればかなりの手間も省けます。
逆に件名に挨拶等を入れるのは、分かりにくいのでNGなのです。
上司への返信なのでといって「Re:」がそのままなのも、相手に対して手間を惜しんでいるのがわかってしまうのでかなり失礼に当たります。
そして、上司からのメールに対しては一言でも良いので了解した旨を必ず返信メールで入れるのを忘れないようにしましょう。
たった1本のメールが今後の関係に関わってきます。